医療用3色レーザを用いた透過型高精度位相計測干渉顕微鏡の開発

工学部 メディア画像学科教授 陳 軍


3色レーザを用いた新しい医療用顕微鏡を開発します。この顕微鏡は生物細胞の形だけでなく、厚さや構造をも精密に測れます。病気の精密診断や細胞の機能解明の優れた道具として、人々の健康維持や生物学の研究に貢献します。


*

近年、人口の高齢化が急速に進み、病気の早期診断・早期治療が重要な課題となっています。そのため、生物細胞を活きたままで計測して正常の細胞か病気にかかった細胞かを識別したり、または細胞レベルでその機能を調べたりすることがますます重要になってきています。

細胞はほとんど無色透明のため、従来は特別な色素で色をつけてから顕微鏡で観察しています。この方法は細胞の性質を変えてしまうと共に、細胞の厚さなどの定量計測が困難で、病変細胞の識別には長い経験が必要なうえ、主観的な要因も絡み、統一した見解や診断を得るのが難しかったです。そこで、波面の形がきれいな3色のレーザ光で細胞を照射し、透過光の波面のかたちを測ることで細胞の厚さや構造を正確に測定する装置を作ります。この方法により、生物細胞をいきたままの状態で精密に計測することができます。この装置で細胞を精密かつ高速に計測でき、診断を高速かつ客観にでき、健康診断などの迅速化、効率化に大きく寄与できます。また、国際的な視野から見ても、日本は医療機器・器具や健康診断の分野において強い競争力と技術力を有しており、産業的にも有望な分野です。このような目的を持って、本研究を取り組んでまいります。


研究一覧へ戻る