熱刺激により発光色制御可能な分散型ELデバイスの創出

工学部 工学科助教 常安 翔太



温度の変化によって物質の色が可逆に変化する現象であるサーモクロミズムを分散型ELデバイスに導入することで、周囲の温度に応じて発光色を可逆に制御可能な発光デバイスの実現を目指しています。

*
これからの世界を担うSociety 5.0の実現に向けて、全ての人とモノが様々な知識や情報が共有する技術Internet of things (IoT)に大きな注目が集っています。IoT社会では、人とマシンをつなぐフレキシブルなディスプレイデバイスが、その基盤を担うと期待されています。私たちは、蛍光体に対して電界印加により発光する光物理現象である無機ELに着目し、印刷法を用いた分散型ELデバイス構築に必要なEL層や受容層など様々な要素材料についての研究開発を進めており、青・緑・赤の3原色の発光表示、紙基板上での画像形成などを実証してきました。
本提案研究では、熱刺激により可逆な色変化を示すサーモクロミズムという概念を用いることで、単一素子内において周囲の温度に応じて発光色を可逆的にチューニング可能な新規機能性分散型ELデバイスの構築を目指しています。

令和元年度研究成果ダウンロード


研究一覧へ戻る