主要構造部材への適用を目指したカラーコンクリートに関する研究

工学部 建築学科教授 陣内 浩


建築物を支えるコンクリート自体を着色し、塗装やタイル貼りといった仕上げ工事が不要となる建築の実現を目指します。また、建築を部分的に彩ることができるアート素材としてのカラーコンクリートのラインアップを整備します。

*
建築物の壁タイル等の剥落事故は、特定行政庁が国土交通省に報告する建築物の事故のうちの約25%程度を占める大きな問題です。事態を重く見た国は、建築基準法を改正し、マンションなどでのタイル外壁等の定期点検の義務化を定めました。今では、外部に点検用の足場の掛かったマンションを至るところで見るようになったと思います。この問題の本質は、柱や梁といった建築物の骨組みの外にタイルなどの仕上げ材料が取り付けてあることにあります。そこで本研究では、剥落事故の原因となるタイルなどの仕上げ材自体を不要とすることを目的として、建築物の骨組みとして使うことができ、かつ様々な色合いに着色されたカラーコンクリートを実現することを目指します。また、昨今の多彩な建築設計に対応するため、建築を部分的に彩ることができるアート素材としてのカラーコンクリートのラインアップを整備します。

平成29年度研究成果ダウンロード

平成30年度研究成果ダウンロード


研究一覧へ戻る